「でも、最後に純子が言ってた内容。あれについては、どうなの?」

あの時の淡々とした純子の訴え。

あれがウソだとは、とても思えない。

すると、渚が鼻で笑った。
「あの子、頭おかしくなっちゃったんだよ」

「……」

美鈴もメガネをあげながらうなずく。
「勉強のしすぎかもしれませんね。精神状態が悪そうでしたから」

「それが、友達に対して言うセリフなの?」

爆発しそうな怒りをおさえながら、私は静かに言った。

そして、確信した。


本当にいじめはあったのだ、と。


「どうでもいいけどさ」
千夏が肩をすくめた。
「もう一度言っておくけど、余計なことはしないほうが遙香のためだから。気をつけてね」