「あら、そうかしら。だったらなんで学校で首をつったの? 原因がそっちにあるのは明確じゃないかしら」

「違います! 山本さんはクラスメイトのお金を盗んだり、万引きをしたりしたんです。それを苦にしての自殺です。こちらも迷惑してるんです!」

「なにそれ。うちの教育がなってない、って言いたいわけ?」

ドスを効かせた声で博実が兼子先生に詰め寄った。

「いい加減にしてください!」

気がついたら、私は叫んでいた。

みんなが私を見た。

「純子が……、純子が死んだんですよ! それなのに、なんでこんな罪のなすりつけあいばかりしてるんですか!」

涙があふれた。


純子が、死んだ……。


苦しんでいたのに、私はなんにも力になってあげられなかった。