「何言ってるの、純子、やめて!」

叫びながら私は角を曲がった。

必死で走るが、放送室までは異様に遠く感じる。

図書室を過ぎると、放送室の前に何人かの先生が集まっているのが見えた。

『あたしが死んだら、お母さんはお葬式をしてくれるのかな……。そのお葬式が終わって、あたしの体が焼かれたら、あたしは悪魔にもらったチカラで復讐をします。復讐の合図は、【444】の数字を見た時です』

「開けなさい! 開けなさいよっ!」

兼子先生が顔を真っ赤にして扉を殴打している。

『そろそろ時間です。【444】の数字には気をつけて……。どうか、あなたたちに呪いを……。苦しんで死ぬ呪いがかかりますように』

その言葉とともに、ガチッというマイクが切られた音がした。

「純子! やめて! お願い、やめてよ!」

あたしは先生を押しのけると扉に向かって叫んだ。

涙があふれた。


こんなの、こんなの間違ってるよ!