校長先生が、その後を継いで優しい言葉をかけてくれたような気がするけど、あたしは人形だから心がない。

先生たちが求めている答えを言うだけ。

「じゃあ、行っていいよ」
最後に校長先生がそう言った時にも、あたしは、
「はい」
と、答えて頭をさげてそこから出て行った。

フラフラとしながら、あたしは図書室へ。

昼休みはカギがかかっていない。

図書室に入ると、書庫と書いてある扉の奥へ。

そこは物置のような部屋で、奥の方にある壁にあたしは隠れた。

座り込むと、寝不足のせいかめまいがした。

「あと少し……」

目を押さえながらつぶやくと、それは麻薬のようにあたしをラクにさせた。