「純子、寝てるの?」

「じゅーんこ」

遙香や瑠奈の声にも、あたしは寝たふりを続けた。


友達をやめても、なんで話しかけてくるの?


あたしはひどいことをしたのに、どうして?

やがて、千夏たちが来たようだった。

目を閉じていると、耳だけが研ぎ澄まされたように音に集中できる。

「なぁんだ、来てるんじゃん」

千夏の声が遠くで聞こえる。

美鈴と渚もなにか言ってるよう。

楽しげな笑い声。

「もうすぐ……。もうすぐだから」


あたしは、小さな声でつぶやいた。