「お父さんを奪うだけじゃ気が済まなかったの!?」

「お母さ」

すぐに走る衝撃と痛み。

「あんたなんて産まなきゃよかった!」

右の顔を殴られる。

「なんであんたは生きてんのよ!」

左。

「死ねばいいのに! 人の物をとるばっかで、ロクなことしない!」

また、右。


もう顔がはれて視界もぼやけていてよく見えない。


最後の記憶は、お母さんの叫ぶ
「死ね!」
の言葉……。


そのまま、あたしは気を失った。