家に戻ると、あたしはカギを取り出した。

クタクタに疲れていた。

頭がぼんやりしている。

早く眠ってしまいたい。

今日はお母さんは仕事のはず。


しかし、予想と反してカギは開いていた。


玄関には、お母さんが立っていた。

腕を組んで、黙ってあたしを見ている。

「あ……」
そう口にしたとたん、勢いよくあたしは殴られた。

その勢いのまま、閉めた扉にぶつかった。


ガンッ


すごい音が響く。

「あんた、泥棒したんだって?」

お母さんはそのままあたしの胸ぐらをつかむと、無理やりリビングに引っ張って行った。

靴を脱ぐことも許されず、あたしはフローリングに倒された。