やっぱり、ってことは疑ってたんだ……。

息を切らせながら狭い部屋に入ってくると、あたしの肩を両手で揺すった。

「なんてことしてくれたのよ!?」

「先生……あたし……」

「どうして先生を困らせるのよ!」

ガクガクと強く肩を揺さぶられた。

「違うんです。あたしじゃないんです」

なんとかそう訴えると、先生の動きがピタッと止まった。


「……は?」


「あたしじゃない。千夏に仕組まれたと思うんです」

「……あんたって人は」
兼子先生は低い声でそうつぶやくと、見たこともないような憎々しい目つきであたしを見た。

「そうやってすぐに人のせいにして。いい加減に……いい加減にしなさいよっ!」

「先生……」