ガタガタッ

音を立てて机に落ちたのは、財布とハンカチとスマホ。


そして……。


「これ、なんだよ」

店員がそれを持ってあたしに見せた。

それは、2枚のCDだった。

血の気が引く、とはこのことで、あたしは信じられない思いでそれを見るしかできない。

パッケージに入ったそれは新品にしか見えない。

「どこの学校?」

「え?」

「だから、どこの学校だよ」

店員は、白紙の紙とペンを投げてよこした。


カラカラとペンが机を転がる。

「違うんです。あたしじゃないんです!」

「ウソつけ! だったら、なんでお前のカバンにうちのCDが入ってるんだよ。万引き防止のタグがついてるから、すぐにわかるんだよ」