「ごめんなさい。だから、ここの支払い……」

「やだ、なに言ってるのよ純子」

パンッと千夏が軽く肩をたたいた。

「たかるわけないじゃん」

「……そうなんですか?」

「今日はただの買い物。あたしたち、友達として今日は遊んでるんだからさ」

おかしそうに千夏は笑った。


なんだ……。


急に胸のつかえがとれ、あたしも自然に笑顔になった。

それに、今『友達』って言ってくれた。

普段あんなひどいことをされていたのに、なんだかうれしかった。

「今日は思いっきり遊ぼうね」

「……はい」

「だから、敬語は今日はなしでいいってば」

千夏があたしの肩に手をまわした。