「はい。あの施設は長年廃墟になっておりまして、遊具などはすべて撤去されております。それに現在では電気も通っていません」

宮崎さんは困ったような言い方でそう言う。

どこか申しわけなさそう。

ひょっとして私をかばってくれようとしている?

彼は私を信じてくれようとしている。


胸がときめいているのが分かった。


「これについて、なにか説明できる?」

挑むような藤森さんの表情。

私は憎々しげに見返す。

「そんなの知りません。下沼さんが復讐のためにやってくれたんです。彼女は人間ではできないようなことをたくさんしました。廃墟だった遊園地をまた動かすことくらい簡単にできたはずですっ」