「そうなのね」

深いため息をつく。

「私も信じられませんでした。でも、鏡を見た瞬間、下沼さんが言ったことは本当だったって気づいたんです」

「彼らを殺していた時の記憶はあるの?」

「え?」

「だから、あなたがみんなを殺した時の記憶」

ペンを片手に、私を見る。

「いえ・・・。私は、あくまでみんなと一緒に遊園地の乗り物に乗っていただけですから。でも、今思うと彼らを殺したいほど憎んでいたのは確かです」

「うーん」

困ったように体をのけぞらせると、藤森さんは腕を組んだ。