必死で立っていないと、くずれそう。

下沼さんは、顔をお墓のほうに向けた。

「それ」

感情のない声。

みんなの死体を指さした。

「それって・・・」

「だから、それ」

冷たい目で、でも口元には笑みを浮かべている。

「下沼さんが、全部やったの?」

陽菜にはじまり、駿まで・・・。

たった数時間でみんなを殺せるものなの?

下沼さんは、当たり前という言い方で、
「うん」
と、私を見た。

自慢げな顔に見える。