「・・・え?」

その顔をよく見る。

口を半開きにしたその顔が、半分つぶれていた。

えぐられたような傷から、顔の内部が見えている。

「きゃあ!」

後ろ向きに倒れる。

「ウソ! ウソ!」

なんでここに!?

陽菜がどうして、ここにいるの!?

目線を横に向けると、グッと胃から不快感がこみあげた。

そこには、体をめちゃくちゃに折りたたんだようにして紗栄子が。

恐怖に満ちた顔。


死んでいるのは明らかだった。