部屋の中央で夢くんは立ちどまった。


そしてゆっくり私に向き直る。


「ここは・・・?」

そう言いながら、視線を巡らせる。


ここ・・・知ってる。


「きもだめしで来た部屋だ・・・」

あの時は暗くて見えなかったけど、まさしくここで下沼さんを・・・。

それを思い出すと、急に涙があふれてきた。


不思議。


懐かしさえ感じる。