「ひゃっ!」

突然上部から風が吹きつけて、夢くんに抱きついた。

「あ・・・」

すぐに手を離す。

振り向いた夢くんが、なぜか笑ったような気がした。


やがて、ひとつの部屋が現れた。


これまでよりは若干明るいその中には、いくつものお墓が並んでいる。

火の玉がその合間を同じ動きで漂っていた。

一歩入ったとたん、むせかえる匂いが鼻を覆う。


これは・・・血の匂い?

またこみあげてくる気持ち悪さ。