「行かないの?」

動かない私に陽菜が振り向いて言う。

「…なんかおかしくない?」

私のセリフに、陽菜は口をゆがめた。

「イヤなら咲弥も残ればいいじゃん。どうせ、うちらのグループじゃないし」

そう言うと、小走りで七海の方へかけてゆく。

「…」

たしかに私だけが仲良しグループには入っていない。

七海を筆頭に、いつも一緒にいるみんなと、そうでない私。


この組み合わせは悲劇的だ。

でも…。

振りかえっても真っ暗な闇があるだけ。