目が覚めた瞬間、まるで水中にもぐっていたかのように激しく私は息を吸い込んだ。

次に来るのはお腹の痛み。

「うう・・・」

あまりの鈍痛に、すぐに涙がこぼれた。

涙を拭こうとして、気づく。

手が動かない。

そこで、ようやく意識がはっきりした。

目の前にあるのは、長い登り坂のレール。

真っ暗な空に向かって伸びている。

「ウソ・・・」

ジェットコースターに乗っている!?

一番前の席の右側に私は座っていた。

人の気配を感じ、左を見るとそこには駿が立っていた。

タラップで、腕を組んで私を見下ろしていた。