「え…乗るの?」

体が自然に硬くなった。

「まさか」

駿が逆に驚いた顔をして言った。

「良かった・・・」

はぁ、と力が抜ける。

雅哉みたいに、無理やり乗らされたらかなわないから。

「たぶん賞金もウソだろうしさ。それに、乗るごとに誰かいなくってる」

「うん。でもさ、乗らないと殺されるかもしれないでしょ?」

そう尋ねると、駿が私を見て少し微笑んだ。

「入り口にいよう」

「入り口?」