『ミラーハウス』は、すぐ近くにあった。

一件の家のような外観に、入り口がぽつんとついている。

壁全面が黄色に塗られていたらしいが、はげている部分がたくさんありすぎて、逆に異様な雰囲気をかもしだしていた。

「これはどういう乗り物?」

建物を見上げながら駿が尋ねた。

「ええと、たしか乗り物じゃなかったはず。たくさん鏡がある迷路じゃないかな?」

記憶を頼りに言う。

入り口横にある看板。

屋根の下にあるからか、外見と違って劣化しておらず文字もしっかりと読める。

『ミラーハウス

鏡とガラスでできた迷路へようこそ。
手探りで道を探せば、きっとすてきな楽園にたどり着けるはず。

注意:危険ですので絶対に走らないでください。

対象年齢:6歳以上

料金:400円』