先頭から降りると、その他の人たちがいた。

うちのクラスでも悪い意味で目立つ人たち。

「咲弥、やっと起きたの?」

リーダーともいえる七海があきれたような顔をして言った。

自慢の長い髪が、夏の夜風に揺れている。

それをかきあげると、
「ほんっと咲弥はノロいんだから」
と隣の陽菜に向かって笑う。

聞こえてるって。

「爆睡してたもんね。笑える」

陽菜も腕を組んでそう言った。


どこかトゲがある言い方はいつものこと。