おじさんが目の前で焼いてくれた焼き鳥ーーねぎ間にセセリ、豚ばら、ハツと次々に口に運びながら、あたしは考える。






………それにしても、蓮見のやつ、いったい何で、あたしを待たせたんだろう?





まさか、焼き鳥食べるためってわけじゃないだろうけど……。





てっきり、今まで蓮見を避けていたことについて、死ぬほど怒られるんじゃないかって思ってたのに、なんだか流れが違う。






ぐびっとビールをあおって、あたしは蓮見をちらりと一瞥した。





視線を感じたのか、蓮見もあたしに目を向けてくる。





ばっちりと目が合ったのが、なんだか恥ずかしい気がして、あたしは目を伏せた。





蓮見も視線を前に戻し、おじさんから受け取ったエリンギ串にかぶりついた。