ーーーどすっ!!






鈍い音が、薄暗い非常階段に響いた。





すらりと長い蓮見の脚が、あたしの目の前にあった。






腕を組み、仁王立ちになって、あたしの真横にある壁に足をかけ、あたしの行く先を封じる蓮見。







恐る恐る顔を上げると、冷ややかな視線があたしを捉えていた。







「………この俺から逃げられるとでも思ったのか、清水。


愚か者め」






「……………」