………だって、さ。



このまま帰ったら、ほんと、今日は何のために会ったのか分からない。






二人で仕事の延長みたいに文具屋を回って、蓮見の希望に沿って晩ご飯を作って、洗い物をして、あわや掃除までさせられそうになって。






さすがに、これで帰ったら、あたしたちの関係、なんなんだか意味不明じゃん。






ーーーでも。




蓮見は、そんなあたしの思惑なんて、気づくわけもなく。







「おー、気をつけろよ。


俺はこれから仕事するから、すまんけど送ってやれんけど」







「………あっそ」







あたしはこくりと頷いたけどーーー




心の奥底のほうで、急激にもやもやと、暗い感情が膨れ上がるのを感じた。