「あー、食べた食べたー」





あたしは箸を置いて、ソファの背もたれにどすっと背中を預けた。




お腹が苦しいので、そのままずるずると身体を横にする。





蓮見は「牛になっても知らねえぞ」なんて憎まれ口を叩きつつ、鍋の中に残っている野菜をかき集め、一口で食べ切った。







「おいしかったですかー?」





「まあまあだな」






蓮見は満足げに微笑みつつ、そんな答え方をする。





まったく、素直じゃないやつだ。







「あ、洗いもんもしてけよ」






「はぁっ!?」








平然と蓮見が言ったので、あたしは度肝を抜かれた。