「あー、怒ったら腹が減った!


あのクソ店長め!」







店を出てすぐ、蓮見が高らかに言った。




あたしは呆れ顔で答える。







「じゃあ、怒らなきゃよかったのに!


全然知らない人にいきなりあそこまで激怒するとか、ほんと横暴だよあんたは!」






「あぁん?」







蓮見の眉が、不機嫌そうにしかめられた。






「言わないわけにいかんだろ!


あの店は、俺たちみたいに必死で文房具つくってるメーカーの思いを踏みにじってんだぞ!


せっかく商品にして発売したのに、あんな陳列で、やる気のねえ売り方されたんじゃ、むなしくてしょうがねえ!」