「店長、呼んで来い」






女の子は、かわいそうに一気に顔を青ざめさせて、「はいっ!」と立ち上がり、奥のほうへと駆けていった。






ーーーそりゃそうだ。




見知らぬ男にいきなり横柄な態度で声をかけられ、ドスのきいた声で「店長呼んで来い」だなんて言われた日には、誰だってそうなるだろう。





きっと今頃、店長に「ヤバイお客様が!クレーマーですよ!」なんて報告してるに違いない。





まぁ、クレーマーよりも、もっともっとタチが悪いことは、あたしが保証しますが。






「お客様、大変お待たせいたしました!」






案の定、真っ青な顔で店長が飛んできた。