…………話が通じない。全く。




こいつには、繊細な女心ってものを理解する機微なんて、まったくないんだ。





公衆の面前で鼻毛鼻毛って言われるあたしの気持ちなんて、ぜんっぜん分かってないんだ!!






ーーーなんでこんな無神経男と付き合ってるの?




という読者さまの素朴な疑問が聞こえてきますよ。




あたしだって、そう思う。






あたしは悲しい溜め息を洩らした。




すると、蓮見がすっと手を伸ばしてくる。





何事か、と思っていると。