そのとき、突然蓮見が、あたしの肩を抱いてきた。




何事か、と目を丸くしていると。






「………わっ!?」






いきなり、あたしの頬に、蓮見の唇が触れた。






「こっ、こんなとこで何すんのよ!!}





「したかったからしたんだよ。悪りぃか」





「ば……っ、馬鹿!」






ーーー顔が熱いっ!!



思わず俯いたあたしの耳に、蓮見の甘くて低い声が降ってくる。







「………清水って、ほんと、俺のこと好きなんだな」







あたしはちらりと蓮見を見上げ、呟くように答える。







「………好きじゃなきゃ、付き合わないでしょ」






「………ふっ、面白え」







蓮見がにっと笑って、肩を抱く手に力をこめ、ぐいっとあたしを引き寄せた。







「………意外とかわいいな、お前。


仕事も一段落ついたし、これから思いっきり構ってやるから、安心しろよ」







あたしは両手で顔を覆い隠し、照れ隠しに、蓮見の脛を思いっきり蹴りつけた。










Fin.


本編↓↓
【半径1メートル以内、立入禁止。】