涙もちょちょぎれそうな気持ちでいると、ふっと小さく笑う気配。







「………ばーか」







蓮見の手が、ふんわりとあたしの頭に乗せられた。





あたしはびっくりして顔を上げる。







「んなわけねぇだろ」







蓮見が、目を細めて微笑んでいた。





そして、あたしの手から箱を奪い取って、カウンターの上で逆さまにして振る。







ーーーしゃら……







「………あ」






中から出てきたのは。







「…………これがプレゼントな」







細い銀色のチェーン、薄いピンク色の石。







「………ネックレス?」







あたしは、あんぐりと口を開いたまま蓮見を見上げた。