まんまるに見開かれた目を覗きこみ、あたしは思わずにっと笑ってしまう。
いつもぼんやりと眠たげな表情をしている南くんのこんな顔、初めて見た。
「ふふふ、びっくりした?
南くん、ちゃんとリアクションとれるんじゃん」
「…………」
にやにや笑っていると、南くんはどこかぽかんとしたように口を半開きにしてあたしを見つめつづけていた。
「………なによ、あたしの顔に何かついてる?」
「あ、いえ、べつに………」
南くんはもそもそと答えて、原稿に視線を戻した。
でもすぐに顔をあげて、もう一度あたしをとらえた視線に、戸惑いの色が混じっているように見えたのは、あたしの気のせいだろうか―――。
いつもぼんやりと眠たげな表情をしている南くんのこんな顔、初めて見た。
「ふふふ、びっくりした?
南くん、ちゃんとリアクションとれるんじゃん」
「…………」
にやにや笑っていると、南くんはどこかぽかんとしたように口を半開きにしてあたしを見つめつづけていた。
「………なによ、あたしの顔に何かついてる?」
「あ、いえ、べつに………」
南くんはもそもそと答えて、原稿に視線を戻した。
でもすぐに顔をあげて、もう一度あたしをとらえた視線に、戸惑いの色が混じっているように見えたのは、あたしの気のせいだろうか―――。