「な、なんですか、橘さん……」




「なにこのネクタイ!!」





あたしは南くんの首から下がっているネクタイをぐいっと掴み、南くんの顔の前にずいっと突き出した。




南くんがクマのある目をきょとんと丸くして、自分のネクタイをじっと見つめる。





「………なんか問題ありますか……?」




「大アリでしょう!!」





だって、そのネクタイは―――むかし懐かしいポケ〇ン柄なんだから!!




全面にポケットサイズのモンスターたちが描かれ、その間を埋めるように、それらのモンスターを捕獲する際に使用される赤と白でペインティングされたボールがあしらわれて………




ってなに真剣にポケ〇ンについて解説してんの、あたし!!