「………あぅああありがと………」





あぁ、どもりまくってしまった。



あたしとしたことが!





南くんが指先についたごみを適当に払って、あたしに視線を戻す。





そして、すこし眉をひそめて、いぶかしげな声で、一言。






「………橘さん、顔、赤いですよ」






「…………っ!!」






あたしは思わず両手で頬を覆った。




たしかに、熱い!!




そりゃそうだよ、いきなり男子に接近されたんだから!!




あたしだって未婚の、彼氏いない歴3年にもなる乙女なんだから!!






こういうの久しぶりすぎて、耐性がなくなってんのよ!!




ほっとけ、ばか!!