戸惑いに上擦った声を上げている間に、南くんはどんどん近づいてきて。




クマのある眠たげな、でもすごくきれいな目が、すぐ真近で止まった。




いったい何が起こるのか、と固唾を呑んでいると、南くんがすっと手を伸ばしてきた。





その指先がまっすぐにあたしの顔に近づいてくる。




そして、あたしの目許にひたりと触れた。






ーーーなななななにっ!?





どどどどうしたの南くん!?







「………目の下に、ごみが………」






「………ふぇっ!?

あっ、あぁ、ごみ………」






南くんはぼそぼそと言いながら、あたしの目許についているらしいごみか何かをとってくれた。