しばらくして、次の集団がやってきた。




「南くん、なんでいつも黒づくめなの?」




「え、めんどくさいから」




「彼女とかいないの?」




「いません。めんどくさいから」




「身なり気ぃつかったらイケメンなのに」




「めんどくさいから」




「あのさ、靴下……」




「めんどくさいから」






―――つまり、やっぱりどんな質問にも「めんどくさいから」と答えるわけだ。



皆もそれが分ってきて、とうとう誰も南くんには話しかけなくなった。