野沢部長の機転のおかげで、飲み会にふさわしい和やかな雰囲気が戻って来て。





ーーー幹事の音頭で、無事に乾杯。






しばらくすると、第二開発室の室長と山田くんが、ぜぇぜぇ言いながら駆け込んできた。






「遅れてすみませんっ!」






慌てた様子で額に汗を浮かべた山田くんを見て。



蓮見と山田くんの一件を聞き知っていたらしい部長が、茶目っけたっぷりの笑顔で、一言。






「………ほら、言っただろ?

蓮見は、絶対に達成不可能な無理難題は、ふっかけない」






その言葉に、一同、ぷっと吹き出した。