「いや、付き合ってやってるのは俺のほうですよ、部長。

むしろ皆、俺と一緒に仕事ができるという光栄を喜んでほしいものです」






せっかく和らいだ空気を、またしても凍らせようとする蓮見。




でも、そこは部長が、うまくあしらってくださる。






「あははっ、この自信家め!


でも、確かにお前は仕事が出来る。

そして、仕事に対する姿勢も、誰よりも真摯だ。


それはみんなも分かってくれてるよな?」






すると、みんなが一斉に頷いた。




山崎主任も、嫌々ながら、周りに合わせて小さく同意する。






「蓮見は、まぁ………ちょっと、口が悪すぎるところはあるけどな。

でも、特に若い奴らは―――こいつの仕事から、学ぶことも多いはずだ」






部長の言葉に、みんなが真剣な表情に変わっていく。