それにしても、こんないちいち癪にさわる言い方ばっかりの蓮見と会話していて、にこやかな表情を保てる部長には感服する。




むしろ、その傲慢ぶりに苛立つどころか、不遜な蓮見のことが大のお気に入りなのだから、部長の器の大きさは計り知れない。







「お前、相変わらず、室の奴らのこと、こき使ってるらしいな」






「こき使ってなんかいませんよ。

能力に合わせて仕事を割り振ってるだけです。

俺が状況分析して要領よく仕事振らないと、皆ちんたら仕事してる振りだけするんで、いつまで経っても進まないんですよ」






「あははっ、相変わらず自信満々だなあ、お前!!」







すると蓮見は至極まじめな顔で、こんなことを言いやがった。







「当然ですよ。

だって、俺ほど賢い人間、未だかつて会ったことないですもん」