当然のように部長の横におさまった蓮見を、山崎主任が苦虫を噛みつぶしたような顔で見ている。




おおかた、『主任の自分をさしおいて』とか思ってるんだろう。




そんな嫉みそねみを知ってか知らずか、部長と蓮見は仲良く話しはじめた。







「久しぶりだなぁ、蓮見！

元気にしてたか－？」






「もちろんですよ。

野沢さんこそ元気そうで、なによりです」






「ほんとにそんな殊勝なこと思ってんのかぁ？」






「そりゃそうですよ。

俺の優秀さを理解してくれる貴重な存在である野沢さんが元気にしてくれてないと、俺は非常に仕事がやりづらいんでね」






「ははっ、そうかそうか」







この二人は、同じ大学出身ということもあって、特別な信頼関係があるらしい。