蓮見は少し眉をひそめて、あたしから視線を外して女の子たちを見た。






「こいつ、こんなこと言ってるぜ?
俺、こんなに魅力的なのに、なぁ?」





「はいっ、めちゃくちゃ素敵です!!」





「ふっ、可愛いな。俺と付き合いたい?」





「えぇっ!! いいんですか!?」






そこまで聞いて、あたしは蓮見の腹部をグーで殴る。





女の子との会話に気をとられていた蓮見は気づくのが遅れて、身をよじったものの、あたしの拳は蓮見の脇腹をかすった。






「………った!! なにすんだよ清水!」





「この女たらし!!
節度をもて、節度を!!」






あたしはそれだけ言い捨てて、蓮見に背を向け、部屋を出た。