ーーーキーンコーン。





定時のチャイムが鳴った。



いつもとは違って、我ら第一企画室、そして第二、第三室が属す課の全員が、一斉にざわざわと動き出す。





そう、飲み会へと向かうためだ。





あたしも御多分に洩れず、いそいそと帰り支度を始めた。





隣の第二開発室に渡さないといけない書類をもって部屋を出たところで、ちょうど、蓮見とかちあった。






「おう、清水」






蓮見が軽く手を上げてくる。



その目が、あたしの肩にかかっているカバンの上にとまった。






「早いな、もう出るのか?」






「ん、隣にちょっと書類もってってから」






「あ。俺も用事あんだったわ」







そう言った蓮見は、あたしと一緒に隣の室に入った。