蓮見は無言でもくもくと玉子がゆを平らげた。






「ごっそさん」





「おかわりあるけど」





「もういい」






蓮見はそう言って、だるそうにソファにもたれた。




あたしは風邪薬の封を切り、蓮見に手渡す。




水を用意しようとキッチンに立って、使える状態のコップがないことに気づいた。




洗い物が全くされていないのだ。






「……蓮見」





「んー?」





「あんた、いつから体調悪かったの?」





「あー……そういえば先週から、なんかやる気が出なかったような……」







さもありなん。



この洗い物の溜まり方は、ここ二、三日のものではない。