あたしが呆然として見守っていると、蓮見は唐突に箱を開封し、小分けになった粉薬の包装の封を迷いなく解こうとした。




あたしは慌てて蓮見の手首をつかむ。






「ちょっと、蓮見!!」





「なんだよ?」





「ご飯たべたの!?」





「まだだけど」






予想通りの答えが返って来た。




あたしは蓮見から薬のパックを取り上げ、離れた所に置いた。







「これ、食後の薬だから!

空腹で飲んだら胃に悪いの!」






「へぇ……」






蓮見は納得したように頷いた。





ーーーなんて世話のかかるやつ!!







「………材料買ってきたから、おかゆ作るよ。

ちょっと待ってて」






「おう、すまんな」







蓮見はこくりと頷いて、大人しくソファに身を埋めた。