「気づかなかった……。


おい、福島!!」






「はいっ!?」







再び名前を呼ばれた福島くんは、まだなにか落ち度があったのかと焦ったように席を立つ。




蓮見はそれを制止するように手を挙げた。







「2時間以内に全部修正、に変更だ。


昼飯はちゃんと食え、頭が働かなくなるからな」







「あっ、はい、ありがとうございます!」







あたしは意外さに目を丸くする。







「………やけに素直じゃん」






「別に……お前の言うことが一理あると思ったからだよ」







蓮見はなぜか深く溜め息を吐き出し、天井を仰いで両手で目を塞いだ。







ーーーなんか、機嫌悪い?


っていうか、いつもと感じが違うな……。





なにかあったのかな?