あたしの後ろを、やけに苛立たしげに通り過ぎていく蓮見に、声をかける。







「おはよ、蓮見。遅かったね」






「………あぁん?」







蓮見はきつく眉根を寄せて、ぎろりとあたしを睨みつけてきた。





その目の冷たいこと、冷たいこと。








そして蓮見は、何も言わずに視線を逸らし、自分の席へと向かっていった。







………なに!?




やけに不機嫌じゃない!?





感じ悪いっ!!




せっかくこっちから声かけてやったのに、なんなのあの態度は!?






あたしは憤慨しながら仕事に戻った。