蓮見と佐藤さんの間に、沈黙が流れる。





気まずい雰囲気をやぶったのは、佐藤さんのほうだった。








「………まーくん」






「なんだよ………」






「なんで、他の女の子と二人きりで会ったりしたの?」







その言葉に、あたしの心臓が跳ねる。




吾郎と『ミキちゃん』のラインのやりとりが、急激に思い出された。








「………あのなぁ、佐藤。

その話はもう終わっただろ」






「信じらんないよ、女の子と二人で会って、飲みに行って、なにもなかったとか!

まーくん、浮気したんでしょ!?」







一方的に責めるような口調で佐藤さんが言うと、蓮見が小さく舌打ちをした。




いかにも、『めんどくせえな』って感じで。






………ほんと、最低な男だ……。