そんなことをするから、男にうざがられるんだ。




ずっとそう思っていた。






―――それなのに、自分がそんなことをしちゃうなんて。




あたしって、そんな女だったんだ………。




そう考えて、悲しくて、切なくて、辛くて。




自分が情けなかった。






吾郎に対して、怒りをぶつけたい気持ちも、もちろんあるんだけど。




自己嫌悪の気持ちのほうが強くて、もう、どうしていいかわからない。







かといって、急ぎの仕事もないのにいつまでも会社にいたら、変に思われるしな………。





あたしはふうっと溜め息を吐いて、パソコンの電源を切り、荷物を持って室を出た。