「今日はそんなに仕事ないだろ?


ぼやぼや時間くってないで、早く帰れよ」







「え………?」







早く帰れ、なんて、蓮見から出たとは信じられない言葉。




あたしが愕然としていると、蓮見の顔がすぅっと近づいてくる。






な、なんなの、近い………っ!







「―――お前、顔が疲れてんぞ。


40くらいの枯れ切ったオバハンの顔だな。


見苦しいから、さっさと帰って休め」







さらりと言ってのけた蓮見は、くるりと踵を返した。






―――ほんっと、一言多いやつ!!





………でも、いちおう、気ぃ遣ってくれたんだよね?




たぶん、おそらく。