あたしが小さく叫ぶと、蓮見はぷっと吹き出した。







「………な、なんで笑うの?


ひとが真剣に………」






「ばーか」







蓮見がくくっと笑いながら、もう一度あたしの頭にぽんっと手を乗せた。








「これのどこが浮気なんだよ?

いじめられて泣いてる幼稚園児を、俺が直々に慰めてやってるだけだろ」







「なっ!!」








幼稚園児!?



失礼すぎるっ!!







怒って蹴りでも入れようかと画策しているあたしに構わず、蓮見はにやりと笑って歩き出した。







「ほら、戻るぞ。


仕事だ仕事ー」







急激に現実に引き戻されたあたしは、すごすごと蓮見の後をおいかけた。