その優しさが、じんわりと染みてきて。




痛んでいた胸が、氷が溶けるように和らいでくる。



それに呼応するように、涙は次々流れ落ちた。








「………ぶっ。すっげー顔」








蓮見がまたもや、デリカシー皆無発言をする。






あたしはひっくひっくとしゃくりあげながら蓮見を見上げた。







そこには………







見たことのないくらい、やわらかくて、甘くて、優しい蓮見の顔。







蓮見のきれいな顔で、そんな表情をされると。










ーーーとくん。











………わわっ!?




ちょっとちょっと!!





なに勝手に飛び跳ねてんの、あたしの心臓!?